2019年 02月 28日
2月最後の雨
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しばらくぶりに寒く、本格的な雨。
よく考えたら寒いのは当たり前だ、まだ2月だもの。
雨が降るとただでさえ出不精な私の活動する力が更に弱まる。
なるべく外に出たくない。
実家地方は雨の多いところでたいていこんなお天気なのに、老後大丈夫か私。
別に青空が好きなわけではなく、一番好きなのはうす曇り。
オットはわりと雨が好きみたい。
そういえばどこかのインタビューで藤井聡太七段は天気の中では「雨が好き」と言っていたな。
なにかを考えるには雨のほうが落ち着くのだろうか。
アスパラが安くなり始めた。
グリーンピースとアスパラのバター炒め。青臭くて、大変美味。
繰り返し作っている。
井上荒野「あちらにいる鬼」読了。
やはり一番の感想は、書かないけれど、もう結構ネタバレされている、あれだ。驚いた。
わりと最初のほうの「篤郎と一緒になってから、私の心は彼という男にふさわしいように作り変えられてしまった。彼ではなく、自分自身によって」。という部分にとても共感してしまった。特に「自分自身によって」というところ。
私も結婚してから自分がすいぶん変わったと思っている。でもそれはオットではなく、自分自身によって。
この小説、きっと映像化したいと考える人がいると思うけど、映像では表現できないだろうと思う。二人の女性のものすごく細かな心の動きは文章でしか表せないのではないか。ストーリーだけ追うと、凡人には理解できないとんでもない日常だ。
それから、更年期の予測できないホルモン変動の描写が秀逸だった。時になまなましく。これは、寂聴さんの小説にも出てくるのか、荒野さん独自のものなのか、いろいろ読んでみないとわからない。
とりあえず昔読んだ荒野さんの「ひどい感じ」は読み返したい。
でも、「全身小説家」は見たくない、小説のイメージでいたい、と思った。
最後のほうの病床の母と娘の食事のシーンもよかった。
さすが荒野さんという感じ。
荒野さんのインスタグラムの美味しそうなことったらない。
by kumanekoy
| 2019-02-28 17:58
| 読書
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Comments(4)
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azdrum at 2019-02-28 19:49
最近、たくさんブログが読めて嬉しいです。
グリーンピースとアスパラ。た、たまらんー。
文字でワインを飲んでいます。今もう。
私も雨が好きです。
晴れてると、頑張らないといけない気がして、疲れちゃうんです。。。
グリーンピースとアスパラ。た、たまらんー。
文字でワインを飲んでいます。今もう。
私も雨が好きです。
晴れてると、頑張らないといけない気がして、疲れちゃうんです。。。
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chico_book at 2019-03-01 08:28
ゆうさま
荒野さんの小説、
たとえばわたしのなかでは江國さんは
『不思議な生き物の不思議な生態』
というかんじで読んでいます。
江國さんだと、生き物の美しく不思議なところ
(地球半周する渡り鳥とか、
ねこは一度に複数の父親の子を宿すとか、
ナショジオ系の)
荒野さんはもうすこし
『自然』『躍動』に特化された不思議、
とでも言いますか
あるいは地殻変動とか、生命でないものの動きの
イメージに近いかもしれません。
惑星とかマグマの動きとか、
海流で台風が発生するメカニズムとか。
そんな不思議を遠くから見つめるような。
とにかく途中からもう一気にしか読めませんでした。
そしてしばらく寝かせています。
再読はパワーが要りますこれ。
(そして感想文を手紙にして
送らなくてはならないという宿題…)
ともあれたのしうございました。感謝。
荒野さんの小説、
たとえばわたしのなかでは江國さんは
『不思議な生き物の不思議な生態』
というかんじで読んでいます。
江國さんだと、生き物の美しく不思議なところ
(地球半周する渡り鳥とか、
ねこは一度に複数の父親の子を宿すとか、
ナショジオ系の)
荒野さんはもうすこし
『自然』『躍動』に特化された不思議、
とでも言いますか
あるいは地殻変動とか、生命でないものの動きの
イメージに近いかもしれません。
惑星とかマグマの動きとか、
海流で台風が発生するメカニズムとか。
そんな不思議を遠くから見つめるような。
とにかく途中からもう一気にしか読めませんでした。
そしてしばらく寝かせています。
再読はパワーが要りますこれ。
(そして感想文を手紙にして
送らなくてはならないという宿題…)
ともあれたのしうございました。感謝。
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kumanekoy at 2019-03-04 18:39
azdrumさま、こんばんは!
コメントありがとうございますー。
2月、10を目標に頑張って書きました。読んでくださってうれしい。
azdrumさんも雨がお好きですか。
文章からも感じますが、きっと落ち着いた方なんだろうなあと思います。
私は晴れていても、頑張らねばと思う気力すらもはやなくなった感じです。
でも晴れていると「日光に当たってビタミン生成せねば~」と思ってしまいます。雪国根性が抜けません。
コメントありがとうございますー。
2月、10を目標に頑張って書きました。読んでくださってうれしい。
azdrumさんも雨がお好きですか。
文章からも感じますが、きっと落ち着いた方なんだろうなあと思います。
私は晴れていても、頑張らねばと思う気力すらもはやなくなった感じです。
でも晴れていると「日光に当たってビタミン生成せねば~」と思ってしまいます。雪国根性が抜けません。
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kumanekoy at 2019-03-04 18:49
ちこぼんさま、こんばんは☆
そうそう、江國さんの文章・小説には不思議な美しさがありますよね。
荒野さんはもう生身の人間ぽいといいますか。そうですね、自然な美しさ。
私はどちらかというと江國さんのほうが好みで、作品を読んでいる数も多いです。なんとなく小説にはそちらのほうを求めるというか。
しかし今回の作品は荒野さんの代表作になりますね。まあご本人にとっても他の小説とは全く違う気持ちで書かれたのだと思いますが。
それにしても荒野さん江國さん角田さんたちの芳醇な雰囲気というのは、素敵ですね。年齢に幅はありますけど、これより上の世代とも下の世代とも違う。
感想はお手紙・・・なのですね!それは大変。でもそれこそ小説のようです。うっとり。
そうそう、江國さんの文章・小説には不思議な美しさがありますよね。
荒野さんはもう生身の人間ぽいといいますか。そうですね、自然な美しさ。
私はどちらかというと江國さんのほうが好みで、作品を読んでいる数も多いです。なんとなく小説にはそちらのほうを求めるというか。
しかし今回の作品は荒野さんの代表作になりますね。まあご本人にとっても他の小説とは全く違う気持ちで書かれたのだと思いますが。
それにしても荒野さん江國さん角田さんたちの芳醇な雰囲気というのは、素敵ですね。年齢に幅はありますけど、これより上の世代とも下の世代とも違う。
感想はお手紙・・・なのですね!それは大変。でもそれこそ小説のようです。うっとり。